- 着床しやすい寝方はある?
- うつ伏せで寝ると着床率は上がる?
- 着床しやすくする方法とは?
妊活をしている女性の中には上記のような疑問を持っている方がたくさんいます。
特に「できるだけ早く妊娠したい」「少しでも妊娠の確率を上げたい」と考えている方だと、寝るときの体勢についても詳しく知りたくなるはずです。
結論から言いますと、現在のところ「着床しやすい寝方」を証明する医学的根拠や研究結果はありません。寝姿勢が着床率に影響を与えるかどうかは分からないため、その他の部分を見直すことが重要と言えます。
この記事では「着床しやすい寝方」に関する噂の真相を分かりやすくまとめました。
また、睡眠と着床率の関係性、着床しやすくするために必要な生活習慣についても解説していますので、ぜひ最後までご覧になってください。
着床しやすい寝方はある?うつ伏せで寝た方が良いは本当?
まずは着床しやすい寝方に関する基本的な情報から見ていきましょう。
「妊活中はうつ伏せで寝た方が良い」という噂の内容についても触れていますので、参考にしてみてください。
着床しやすい寝方というのは証明されていない
冒頭で伝えた通り、いまの医学では着床しやすい寝方というのが解明されていません。
寝姿勢と着床率の因果関係が証明されていないため、どういった寝方をすれば着床~妊娠しやすくなるとは言えないということです。
なお、ネット上では「子宮後屈の女性はうつ伏せで寝た方が着床しやすくなる」といった記事も散見されますが、そういった噂の内容を次に見ていきましょう。
うつ伏せで寝た方が良い根拠もない
約2割の日本人女性は「子宮後屈」であると考えられていますが、子宮後屈とは以下のことを指します。
子宮は本来、からだの前面側に向かって傾いているものですが(前屈)、後ろ側に向かって傾いている状態を「子宮後屈」といいます。女性の20~30%にみられるといわれます。
引用:みんなの家庭の医学|子宮後屈
「子宮後屈=子宮が背中側に傾いている状態」となりますが、子宮後屈だからといって着床率や妊娠率が下がるといったデータはありません。子宮後屈の方も前屈の場合と同様に妊娠することが可能です。
以前は子宮が後ろに傾いていると精子が侵入しづらく、結果として妊娠しづらくなるといった意見も見受けられましたが、いまはそういった考えがほぼなくなっています。
「うつ伏せで寝た方が着床しやすい」というのは、上記のような考え方から派生した噂話の類です。
そもそも精子と卵子が出会って受精するためには「精子や卵子の健康状態」「正常な子宮頸管粘液の分泌」など、重要なポイントが他に色々とあります。
寝姿勢によって精子の運動スピードが増すことはないので、寝方はそれほど大事な要因ではないと言えるでしょう。
着床しやすい体勢や体位も特にはない
着床しやすい寝方がないのと同じように「着床しやすい体勢」や「着床しやすい体位」といったものもありません。
- 性行為の回数
- 性行為のタイミング(排卵時期)
- 体調や体内年齢
着床率に関わるのは寝方や体位ではなく、性行為の回数やタイミングです。
日本は性行為の回数が世界の国々と比べて非常に少ないといったデータがあります。
避妊具の大手メーカーDurex社が2008年に公表した調査によると、年間の性交回数は、ギリシャがトップで164回。次いで、ブラジル145回、ポーランド・ロシアが143回、インド130回、メキシコ・スイス123回と続く。日本は年48回の週1回程度で、世界平均の103回の半分以下だ。
引用:産経新聞|既婚者のセックスレス47%の衝撃
妊活中は排卵時期を狙って性行為に励む方が多いのですが、そもそも性行為の回数が少ないことも不妊の一因となっています。
また、排卵のタイミングを狙っても男女それぞれの体調によっては「精子に元気がない」「排卵の時期がズレる」といったケースがあるため、着床率を上げたいのであれば性行為の回数を増やしてみましょう。
睡眠前~睡眠中の着床しやすい過ごし方
ここでは睡眠と着床率に関連した情報を紹介していきます。
着床率を上げるには寝方よりも「寝る前の行動」が大事になってきます。また、睡眠を取る時間帯も重要といったデータがありますので、妊活中の方はぜひ参考にしてみてください。
睡眠前の着床しやすい過ごし方
着床率を上げるには子宮や卵巣に十分な血液が回るようにすることが大切です。
睡眠中に脳が休まっていないと血液が脳に持っていかれてしまい、子宮や卵巣の機能が上手く発揮できなくなります。
排卵時期を狙って性行為をおこない着床をするためには、日頃から良い睡眠が取れるように以下のポイントを心掛けましょう。
- ストレスを溜めると自律神経が乱れ子宮や卵巣への血流が悪くなる
- 日頃蓄積される脳のストレスをリセットするには質の高い睡眠が必要
- 筋肉を柔らかくする(ストレッチやヨガなど)と脳のストレスが減り睡眠の質が上がる
動画の内容を簡単にまとめると、寝ている間に脳や別の場所に血液が流れやすい状態だと子宮・卵巣への血流が滞り妊娠しづらくなるということです。
ストレッチやヨガをすると筋肉が休まり、脳に対して「身体にストレスはない」という信号が届きます。
脳が「ストレスなし」と判断してくれれば、睡眠中に脳が余計なエネルギー(血液)を消費せず、子宮や卵巣に血液が行き渡ります。
体内がこうした理想的な状態になると排卵・受精・着床といった流れがスムーズにおこなわれるということです。
睡眠中の着床しやすい過ごし方
寝る前の準備によって睡眠の質は変わってきます。ストレッチやヨガで筋肉を休めることも大事ですが、同じように重要なのが「睡眠中の血糖値」です。
寝る前に多量の糖質を摂取すると、睡眠中の血糖値バランスが乱れやすくなります。子宮・卵巣への血流を考える場合、血糖値を調整する副腎が活発に反応してしまうのはマイナスな要素です。
そのため、就寝前の食事内容にこだわり、血糖値の上下を穏やかにすることが求められます。以下の動画ではこうした「睡眠中の血糖値」について分かりやすく解説していますので、ぜひご覧ください。
- 秋から冬にかけて睡眠の質を上げると妊娠の可能性がアップすることもある
- 寝ている間に副腎が過剰に反応しないようにする(血糖値のバランスが大事)
- 寝る前に糖質を摂り過ぎると低血糖になりやすく、副腎が反応してしまうため注意が必要
「寝る前にお酒を飲み過ぎない」「お腹を温める」といった基本的な部分を守るだけでも効果を実感できるはずなので、ぜひ試してみてください。

補足:自分に合った睡眠のサイクルを考えることも大事
こちらは大阪大学の研究グループが発表したデータに基づく情報となりますが、自分の身体に合ったサイクルで睡眠を取ることも重要というお話です。
妊活に役立つ可能性がありますので、簡単に紹介しておきます。
- 人は体質によって睡眠のサイクルが異なる⇒平日は無理やり起きる⇒週末は遅くまで寝る⇒睡眠サイクルがバラバラになる⇒体調不良⇒不妊の一因となりかねない
- ネズミを使った実験を実施⇒「体内時計を司る遺伝子を操作したネズミ(=睡眠サイクルがズレたネズミ)」のうち、昼夜を管理されていた中年の雌ネズミは妊娠率が下がった⇒通常のネズミは妊娠率が90%以上に対して遺伝子操作されたネズミは20%以下になった
- 体内時計が乱れたマウスをその乱れた体内時計のまま昼夜過ごさせたら、妊娠率が上がった⇒つまり自分の体内時計に合った生活リズムだと妊娠率が上がる可能性があるかもしれない
遺伝子改変のために体内時計の周期が22.5時間になったマウスには11.25/11.25時間の、24.5時間になったマウスには12.25/12.25時間の昼夜サイクルで飼育したのだ。
引用:日本経済新聞HP|妊活するなら脱「週末の夜更かしと朝寝坊」
つまり、体調にマッチしない社会スケジュールを無理強いせず、自然体で生活できるようにしたわけである。まあ、強い夜型体質の人を朝型勤務から放免してあげたとでも言いましょうか。
その結果は驚くべきものであった。20%以下にまで低下していた中年のCry欠失雌マウスの妊娠率は大幅にアップして、健康な中年の雌マウスと同じレベルまで快復したのであった。
自分の睡眠サイクル(体質によるところ)とライフサイクル(仕事による時間的スケジュール)が合っていないと、知らず知らずのうちに身体のバランスが崩れてしまい、その結果として妊娠しづらくなっているのかもしれないといった内容です。
自分が自然に寝られる時間帯で質の高い睡眠が取れるのであれば、寝る時間帯を見直してみても良いのかもしれません。
着床しやすい寝方より大事な日頃の生活習慣
ここでは着床しやすい寝方を考えるよりも大事な日頃の生活習慣について解説していきます。
着床しやすい身体作りに必要なのは「運動」「食事」「睡眠時間」なので、それぞれの内容を参考にしてみてください。
着床しやすくする運動
妊活中の女性におすすめする運動は「下半身の筋トレ(骨盤周りの運動)」と「短い時間のランニングやウォーキング」です。
骨盤周りの筋肉を使ったトレーニングは子宮や卵巣への血流を良くする効果があります。なお、誰でも簡単にできるのはスクワットやランジといった筋トレです。
ランニングやウォーキングには基礎代謝を上げる効果がありますが、身体に負担を掛け過ぎないよう短時間に留めることが大切です。
※妊活中に推奨する運動については以下の記事をご覧になってみてください。

着床しやすくする食事
着床率を上げるためには「ビタミンE」「タンパク質」「鉄分」を意識した食生活が重要となります。
ビタミンEには血液をサラサラにする効果(血行促進)、子宮や卵巣を若く保つ効果(老化予防)がありますので、日頃から積極的に摂りましょう。
また、タンパク質は細胞を作る際に必須な栄養素であり、鉄分は血液の生成に欠かせない栄養素です。
以下の記事では特にビタミンEの重要性を解説していますので、合わせて参考にしてみてください。

着床しやすくする睡眠時間
睡眠と着床率に関しては、平均睡眠時間が「7~8時間」の方ほど妊娠しやすいといったデータがあります。
平均睡眠時間が6時間を下回る女性は妊娠率が5~10%ほど低下すると考えられていますので、日頃から十分な睡眠時間を確保するよう意識してみましょう。
なお、より詳しい情報を知りたい方は以下の記事をご覧になってみてください。

着床しやすい寝方が気になる方はファンクショナルマッサージ治療室まで

「着床しやすい寝方はあるのか?」「どうやったら妊娠しやすい身体に近づくのか?」
こうした疑問をお持ちの方はファンクショナルマッサージ治療室までご相談ください。
当院は不妊改善を目的とした鍼灸院であり、妊活に対する様々なアドバイスもおこなっています。
ファンクショナルマッサージ治療室の基本情報

ファンクショナルマッサージ治療室は東京・神奈川エリアに合計で8店舗を展開しています。
各院には多くの女性スタッフが在籍していますので、妊活にお悩みの女性がひとりでも気軽に通える環境が整っています。

不妊改善を目的とした鍼灸治療のほか、骨盤マッサージや妊娠しやすい身体づくりへのアドバイスもおこなっています。
「妊活中はどういった食生活が望ましいのか」「どういった運動ならしても大丈夫なのか」といった疑問を抱えている女性は、ぜひファンクショナルマッサージ治療室までご相談ください。
ファンクショナルマッサージ治療室の実績

ファンクショナルマッサージ治療室ではこれまでに6,000人以上の妊活女性をサポートしてきました。
過去における年間の妊娠率は約80%~90%と非常に高い数値を誇っていて、中には51歳でご懐妊された女性もいます。

海外の研究では鍼灸治療が妊娠率アップに役立つことが分かっています。これまでに様々な不妊治療を試みても良い結果が得られなかったという女性は、一度ファンクショナルマッサージ治療室の施術を体験してみてください。
ファンクショナルマッサージ治療室のオンライン妊活お悩み相談会

ファンクショナルマッサージ治療室では通院できない女性、遠方に住んでいる女性のためにオンラインでの「妊活お悩み相談会」を実施しています。
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寝方や生活習慣などに悩む妊活女性はファンクショナルマッサージ治療室に相談

「着床しやすい寝方はあるのか?」という疑問をテーマにしながら、妊活に役立つ様々な情報を紹介してきました。
- 医学的根拠に基づく着床しやすい寝方というのはない
- 寝方よりも平均睡眠時間の方が重要(平均7~8時間の睡眠が望ましい)
- 着床を促すなら生活習慣の見直しも大事
妊活に関するお悩みをお持ちの方は、一度ファンクショナルマッサージ治療室までご相談ください。
遠方に住んでいて通院ができない方でもオンライン形式の「妊活お悩み相談会」なら気軽に参加できます。